エレベーターの開閉ボタンについて-2-

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こんにちは、はらです。
私は前回エレベーターの「開く」「閉じる」ボタンのアイコンは紛らわしいという記事を書きました。

その記事では「なぜ紛らわしいのか?」「こうすると良いのでは?」など、あれこれ語ったにも関わらず、実際に新しいアイコンデザインは考えませんでした。

すると、やはりと言いますか…「あれこれ語ったのなら究極のアイコン作れるよね?」という声が上がりました。(震え声)

という事で今回、私が思う理想の「ひらく」「とじる」ボタンを実際に制作したいと思います。
エレベーターのボタンに関して現在はこうだという定量的な表現ができないので、デザイン上必要な条件を満たしていくという方法で最良の答えをみつけていきます。
この記事を書き終える頃にはきっと、とてもわかりやすい「ひらく」「とじる」ボタンが完成しているはずです!(震え声)

制作する上で注意した点

前回の記事を参考にしながら、制作する上で注意するポイントをまとめました。

1.ひらくボタンが優先されているか?

「ひらく」ボタンはドア挟み防止という安全上の理由から「とじる」ボタンより優先度を高く設定する必要があります。今回は色やアイコンの形状により優先順位を明確にします。
(開きたいと思った時に「とじる」ボタンに目線を向けてしまうとそれだけで時間を無駄にしてしまうので優先順位を明確にする事は大切ですね!)

2.色使いは適切か?

エレベーターの「あける」ボタンに色が付いている場合は緑色が使われています。
目立つので赤では?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、赤色は機械に使用すると非常用ボタンや緊急連絡ボタンなど「緊急」を連想させてしまうため、ボタンに利用すると押す際にためらいが生じます。また、焦りも増徴させてしまいます。黄色も同じように使い方次第で警告や注意喚起を連想させるため普段使いのボタンに使用すべきではありません。
緑は安心感、落ち着き、緊張の緩和などをのイメージに繋がります。機械に使用すると、進む、平常運行、作業完了、準備完了、充電完了、といったような安全なイメージ繋がります。以上の事からボタンを目立たせるという目的に使用する色は「緑」が良いといえます。

3.一目見ただけでアイコンの意味が理解できるか?

エレベーターのアイコンが抱えている問題はコレですよね…。一目見ただけでアイコンの意味が理解できるかという問題。ボタンが「ひらく」か「とじる」かを判断する時間は4秒前後のため当然アイコンは一目見ただけで判断できるようになっている必要があります。アイコンに対し過剰な装飾を加えたり、余計な立体感を加えると情報量が多く人によって処理に時間がかかってしまったり、解釈に違いが出てしまいます。いかにシンプルにするのかが重要です。今回は一つの記号に対し2つ以上の情報を与えないよう意識して制作を行います。

4.文字の表現は適切か?

年齢や国籍の事を考えるならば文字表記なしで伝わるのが理想ですが、前回の記事で文字に関しても触れたため今回は文字による補足も加えます。その文字表記に関して漢字は絶対にオススメしません。いわずもがなですが、「開」「閉」はとても紛らわしいです。焦っていない状況でも間違えます。文字を載せる場合はひらがなで、「ひらく」「とじる」がもっとも間違えにくいです。「左右」もそうですね「ひだり」「みぎ」と書いたほうが間違いを減らす事ができます。

この4項目を満たすと、わかりやすいアイコンになります。
それでは早速、上記のチェック項目を基に制作して行きたいと思います。

実際に考えてみた

良いと思えたもの

いろいろ迷いましたが完成!

もうすでにありそうですね…分かりやすくするために必要な4項目を全て満たしているので、押し間違いの発生率を下げることができる…はず…です。


「ひらく」ボタンのサイズを大きくしなかった理由

利用シーンあるいはユーザーの属性によって、どちらのボタンを重要と捉えているのかが変化するため、今回の記事ではボタンサイズを統しました。

介護施設や病院など判断や動作に時間が必要な方の利用が多いと考えられる場合は「ひらく」のボタンサイズを大きくするべきだと考えております。

「ひらく」を大きくする事は、目立たせる手段として大変効果的なため、サイズ感に関しては大変迷いましたが、今回は「ひらく」を目立たせるのではなくどちらが「ひらく」か判断を早めるという考えのもと制作を行ったため、サイズを統一いたしました。

また、「ひらく」を大きくする事によって、階数ボタンとの優先順位が変化し、階数ボタンよりも先に「ひらく」ボタンに目線が向かう可能性があると考えたためサイズを統一いたしました。

最後に…。

いかがでしたか?結局ありそうな形に収まりましたね…。
ひらくボタンは安全上必要な場合がありますが、とじるボタンは最悪無くても問題ありません。ですので閉じるボタンを削ってしまうのも手かと思います。とじるボタンが無ければ、ひらくボタン一択になり、迷う要素はありません。海外ではとじるボタンは無い事が多いそうです。
ただ、日本のUIは丁寧&補足詰め込みが大好きなので、削ったところで「このエレベーターには閉じるボタンがありません」なんていうシールが張られてしまいそうですね!
手でとめるというのも究極ですよね!何も迷いません。物理的にとめて開く…究極に直感的です。ただ、挟まると言う危険と恐怖がありますので良くはないですけど…。
このボタンの問題、完全な解決難しいと思いました。人が人である限り…。

ちなみに…アップル銀座のエレベーターには操作ボタンが全くありません。

それではまた。

(はら)

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