お掃除ロボットは何故カワイイの?【UXで考えてみる】

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こんにちは!
今回のテーマは「お掃除ロボットは何故カワイイの?【UXで考えてみる】」です。

働くロボットや愛玩ロボットなど、私たちの何気ない生活の中にロボットが溶け込み初めていますよね。
有名所だとルンバやAIBO、Pepper君でしょうか。持っていないこそすれ、名前だけは聞いたことがあると言う人がほとんどかと思います。

そんなロボットたちに、みなさんは“カワイイ”と感じた事はありますか?
私はあります。世の中にはロボットをカワイイと感じ、親しみを覚えたり愛着を持つ人間がいます。
人間や生き物でもないただの機械を、なぜカワイイと感じてしまうのか。
今回は「お掃除ロボット」に焦点を当て、UXデザインの観点から考えてみたいと思います。


お掃除ロボットと利用シーン

お掃除ロボットは、いつどこで誰が何の為に利用するのでしょうか。少し整理してみます。


1.いつ?

仕事に行っている間や寝ている間、別の家事をしている間など。人間が別の事をしている時に掃除しておいてもらう事がほとんどかと思います。

2.どこで?

家庭のリビングや廊下など共用スペースで利用される事が多いかと思います。
一般家庭だけでなく会社で利用している場合もありますね。弊社にも休憩時に使うスタッフルームにお掃除ロボットが常駐しています。

3.誰が?

対象ユーザーは忙しい共働き夫婦や一人暮らしの男性、掃除が困難な老人など、老若男女様々です。

4.何の為に?

利用する目的は「人間の代わりに掃除して欲しい」です。そのままですね。
少し言い方を変えると、掃除はロボットにまかせて、空いた時間を別の事に活かしたいと言う目的もあるかと思います。


利用シーンをざっくり書いてみましたが、これだけだとロボットをカワイイと感じる要素はないかと思います。
ですが、これをUXに置き換えてみると少し変わって来ます。


ロボットとUXのハニカム構造

お掃除ロボットをUXの観点から見ると、非常に優秀だと言えるかと思います。

UXとは、楽しさや心地よさなどのユーザー体験の事です。
UXには下記のようなハニカム構造があります。

お掃除ロボットはこのハニカム構造の多くを満たしています。

特に注目したいのが「Useful (役に立つ)」と「Desirable(好ましい)」です。ここに、お掃除ロボットを“カワイイ”と思わせる要素が含まれていると私は考えます。

「Useful (役に立つ)」は、人間の代わりに掃除をしてくれる所です。
「Desirable(好ましい)」は、上記に加え、少し不器用な面がある所です。


不器用で健気なUX

お掃除ロボットの不器用な面とは、ロボットだけで隅々まで掃除する事が出来ない所です。
床のゴミを吸い取るロボットは、構造上の問題でコーナーや狭い場所の掃除が苦手です。ちょっとした障害物や段差があると掃除する事が出来ません。
また、掃除の時間も人間以上に掛かります。長い時には1時間以上掛けて掃除する場合もあります。
一見マイナスな事ばかり書いてしまいましたが、ここにロボットの“カワイイ”のポイントがあります。
人間だったらさっさとこうするなと思う反面、健気さも感じるからです。

お掃除ロボットはプログラムやAIによって、行動、学習、計算のサイクルを繰り返して掃除を行います。
部屋全体を最適なルートで綺麗に掃除する為であり、非常に合理的ですが、それ故に融通が利きません。
言い方を変えると「不器用だけど頑張り屋」です。
段差や障害物の前ではぶつかったり小刻みに動いて状況を判断、方向転換してルートを考えます。地道な作業を繰り返しながら、部屋を何往復もしながら掃除してくれます。
そのため人間が掃除機を掛けるより時間が掛かりますが、結果として人間の目的である「綺麗な居住空間(継続的)」と「掃除に掛けるはずだった時間」を提供してくれます。

人間とはまったく異なる小さな無機物が、彼らなりに考え、指示された目的を達成しようとする姿はとても健気で、人に「好ましい」と言う感情を起こさせます。
ロボットの構造上やむを得ない不器用さの中で、人間の欲求を満たしてくれる「好ましさ」が人に“カワイイ”と感じさせるのではないでしょうか。


おわりに

いかがでしたでしょうか?
お掃除ロボットに焦点を絞り、UXデザインの観点から何故カワイイと言う感情を起こさせるのか考えてみました。
その結果、「Useful (役に立つ)」「Desirable(好ましい)」の部分が影響している事がわかりました。
お掃除ロボットに焦点を絞って書いてはいますが、他の家庭向けロボットにも共通して言える事ではないかと思います。
ロボットがより人間に近い動きや見た目になると、便利だと感じこそすれ、カワイイとは思わないかもしれませんね。

それではまた!デジマースのコンでした。

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