【身の回りのUI】テレビリモコンのUIって…

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あなたのご自宅のテレビリモコンは使いやすいですか?

先日、某大手通販サイトに日本の某メーカーのテレビがサイバーマンデーと称し、3万5千円で販売されていたため購入ボタンを連打。

その後テレビが届いたので開封。ねじを数本回し組み立て完了!
外部機器を接続したためリモコンを手にして「入力切替ボタン」を押し……。

……。

……見つからない。

入力切替ボタンが見つからない…。
「絶対あるはずだ」と、入力切替ボタンを必至に探している時に思いました。

「無駄なボタン多い…」

私はテレビを普段使用しないのでこんなこと言うのもあれですが…(三ヶ月に一回見るか見ないか)
皆さんはテレビの機能って使っていますか?使いこなしていますか?

2画面、○○リンク、インフォメーション、電子取説、時刻表示、メニュー、サブメニュー、オプション、アプリ、節電切り替え、ヘルプ、他メーカー独自機能…

何に使うのだろうかというボタンばかりです。
文字で説明されても分からないボタンは使う気になりません。
使ったとしても、利用頻度はどうでしょうか?

昔はリモコンや本体のボタンからしか機能を引き出す導線がありませんでした、ですが現在は違います。昔のテレビと違い“テレビ内にホーム(またはメニュー)”画面を組み込むことができます。ホーム画面に入れれば済むような機能もあるはずなのに、ほとんどのリモコンは機能を全部のせしたような状態です。

テレビの使い方は人それぞれです。私は使わないから周りも使わないというわけでもありません。
当然、全てのボタンを使いこなすTVのスペシャリストも存在するはずです。

ですが、UIデザインの考え方でみるならば、ほとんどのリモコンのボタン数は適切ではないと感じました。

そんなこともあり。

リモコンにはまだ改善の余地があるのではないか!?
ブログのネタになるではないか!!

と思ったため、今回はリモコンのUI(主にボタン数)について、なぜ使いにくいのか?という事と、じゃあどうすれば良いのかという事についてまとめました。

1.リモコンのボタン数

各メーカーから出ているリモコンのボタン数を調べました。
※今回はテレビによく付属してくる「テレビ+録画機能」操作用リモコンでボタン数を調べています
※ボタンの配置は実際のものより若干変更しています

数字ボタン・音量・選局キーを除いたとしても46ボタン前後。ユーザーはこの中から目当てのボタンを探す事になります。この状態だと 使用に慣れても、手元を良く見てから押す必要があります。
ただ、スマートフォンのアプリケーションとは違い「使いにくいから削除」とはいかないので、使いにくくてもユーザーの方から我慢して学んでもらうことができます。しかし、ユーザーを迷わせる、直感的ではないという状態はUIとしては良くないので、どのリモコンもボタン数に関して改良が必要です。

 

 

ボタン数63形

ボタン数が多いため購入時は特にボタンの位置に迷うかもしれません。
テレビを購入したばかりのユーザーにいきなりストレスを与え、「難しい」という先入観を植え付ける可能性があります。また、利用の度に手元をしっかりと確認する必要も出てきます。お年寄りの方ならなおさらです。
様々な機能を知ってもらいたい、使ってもらいたい、という思いがあるのかも知れませんが、優先度が曖昧で、返ってどの機能も目立たなくなっています。
外見のデザインにも制限が多く掛かるため、お洒落、可愛い、など“所有することへの喜び”という体験を与える事は難しくなります。
機能的、見た目的にも……家庭向きなのでしょうか?と思ってしまいます。
まるで業務用デザイン…大型のロボットを動かせそうです!
これぞ日本メーカーといったデザインで、詰め込み&足し算デザインの典型といった感じです。デザイナーの意見は一切通らなかったのかもしれません…。

 

 

ボタン数53形

ボタン数を比較的抑えることができているリモコン。今回調査したリモコンの中だと一番ボタン数が少ないです。ユーザーは53ボタンの中から1ボタンを探すということを考えるとボタン数は少ないとは言えませんが、ボタンをしっかりカテゴリ分けするなどの見つけるためのきっかけを用意することができれば探すストレスは軽減できます。このボタン数だとボタンの配置が重要になります。
ボタン数から、機能を削りきれなかったが厳選した事が伺えます。デザイナー側のシンプルにしたいという思惑と、システム側の機能を使ってもらいたいという思惑がぶつかったようなデザインです。

2.ボタン数が多い事のメリットとデメリット

メリット
・多くの機能にアクセスしやすくなる
・多くの便利機能を知る事ができる
・機能が多いという安心感と充実感がある

デメリット
・目的のボタンを見つけにくい
・情報過多でボタンの優先度がわかりにくいため直感的な操作ができない
・スペースの都合上ボタンが小さくなる(押し間違えてしまう)
・リモコン本体サイズが大きくなる
・手元を見ないと操作が難しい
・デザイン面での自由度が低くなる(所有する喜びという体験が無くなる)

多少デメリットの方を盛った感がありますが…デメリットの事を考えるとやはりボタン数は改善すべきだと思います。

どのリモコンにも無駄だと思えるボタンが多く、使いやすくするためのシンプルさはありません。無駄だと思えるボタンと表現しましたが、正確には無駄なボタンではありません。押すとたいして需要のないであろう、差別化を図るためにメーカーが一生懸命考えた決定打にならない機能が起動するボタンです。

テレビは当然の事ながら映された映像を見るための道具です。それを踏まえると重要な機能は「番組視聴」「録画」「録画番組視聴」という答えに自然にたどり着きます。いくつかのリモコンはそんな利用頻度の高いボタンが、優先度の低いボタンに紛れていました。

使う人によっては、リモコンを使用した時点で「最近のテレビは使いにくい」「多機能すぎて難しいのでは?」「めんどくさそう」と思ってしまうかもしれません。

「そんなのどの製品でも最初はボタンの位置は迷うだろ!」

と思った方もいらっしゃるかと思いますが、ボタンが見つけにくいという問題を解消する方法はあります。
それは、不要な要素を削る、つまりはシンプルにするということです!

3.削ったボタンはどこへ?

ボタンは削る事はわかった。でも、削ったボタン(機能)はどうするのか?という意見もあると思いますが、
こちらに関しても解決策がございます!
それは…

テレビ内のホーム(メニュー)画面内に入れる!(テレビ内のホームのUIがしっかりしていればボタンに入れる必要がない)

です。
テレビ内のホーム(メニュー)画面にリモコンから削った機能を組み込めばいいだけです。
ただ、そのためには“ホームのUIも洗練されている”必要があります。
私が購入したテレビはテレビ内のホームもいまいちでした。テレビのUIに関してはまた別の機会に紹介いたします。

4.考えてみた

この機能もあの機能も使わないから取って…
この機能はメニューからアクセスできれば問題ないし…

ということで今回、私なりにリモコンのボタン数について考えてみました。
※テレビ購入時に付属する(テレビ+録画機能)操作用リモコンを想定しています

それがこちらです!

気になるボタン数は…40ボタン

テレビを見る、録画する、録画した番組を見るという、テレビを使用する上で重要な機能を中心にボタンを選定しました。お年寄りの方向けの究極にシンプルなリモコンレベルには削っていません(すでに多数存在するため)。

日本語で補足を加えるとこのようになります。

テレビを買って箱から出す、リモコンを手にとり自然に電源ボタンを押す、消音も入力切替も楽に見つかる。シンプルにする事でユーザーにとっての障害(探す・迷う)を減らすようにしました。

5.最後に

皆さんも自宅に帰ったら、リモコンを確認してみてください、きっと使っていない謎のボタンがあるはずです。そんなボタンが見つかったら、もったいないので是非使ってみてください!きっとマニュアルが必要となります。そして途中で面倒になり使用をあきらめるはずです。
テレビの差別化を図るために無理やり小技程度の新機能を付けるよりかは、シンプルなUIで上質な体験をどのようにして与えるか?ということに時間を割くべきだと思います。

ボタンを削るだけでは使用感に関して解決とまではいきません、テレビのOSとの連携をいかにスムーズにするのかがとても重要で、ユーザーに「ホームに行けばとりあえず機能が見つかる」と思ってもらえるUIにしておく必要があります。そうすればリモコンからボタンを削っても利用してもらうことが可能です。

(はら)

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